
文:加藤昭広(イル・ビアンコ)
従業員4名の小さなオイルメーカーであるマローニ社は、フィレンツェからシエナに向かう高速道路に乗り、シエナの手前数キロのところにある、モンテリッジョーニ(Monteriggioni)という、王冠のような形の要塞を頂いた小高い山の近くの町にあります。私はこのすぐ近くのレストランでコックとしてしばらく働いていたこともあるので、よく知っている懐かしい場所なのですが、すごく小さな町で、最寄り駅はカステッリーナ・イン・キャンティ(Castellina in Chianti)といいます。
モンテリッジョーニ(Monteriggioni)。王冠のような要塞を頂いています。その昔はシエナの要塞でした
ほぼ無人駅で、電車は1時間に1~2本くらいだったと思います。正確には駅員は駅舎の2階にいるようなのですが、駅舎には窓口らしきものは無く、切符はたばこ屋かBAR(カフェ)に行かないと買えません。駅前には、そのBAR(カフェ)が一軒、あと雑貨屋などが数軒と、郵便局に小さなスーパーマーケットが一軒。タクシーは半径20kmくらいに一台だけ、必要な時には駅に貼ってある携帯電話番号に電話をして呼びます。こんなのんびりした町です。

ほとんど無人駅のカステッリーナ・イン・キャンティ(Castellina in Chianti)
駅舎の2階には人の気配がするのですが、駅員らしき人を見かけた記憶がありません