マローニ社は、オイルの保ちを良くするよう、丁寧にやさしく、徹底的にフィルターをかけます。採油したオリーブオイルは最初、大型のタンク(ちょうど日本酒の醸造に用いるようなタンク)に入れて沈殿物を落ち着かせ、次に上澄みのオイルを、目の細かい、厚手のフェルト地のコットンに通していきます。圧力をかけずに、オイル自身の重さでゆっくり濾過し、これを何度も繰り返します。手間も時間もかかる作業ですが、オリーブオイルをできるだけ長持ちさせたい一心で、頑固に守り通している方法です。
そうして出来上がったオリーブオイルは、光を通さないように濃い色つきのビンに詰められます。日光も、オイルを酸化させる原因になるからです。さらに、このビンの口にも品質のためのこだわりがあり、例えば500mlのボトルには、力が入りやすいように直径35㎜の大きめなキャップがついています。このキャップ、一度開封した後も、しっかり口が締まるように工夫されています。また液だれがしにくい注ぎ口を採用しています。いつでも、そして最後の一滴まで、良い品質で使ってもらいたいという願いから、彼自身が開発したとの事でした。
翌年の夏、近くに商談があったので、寄ってみました。彼自身がフィルターに関して説明しているところを撮りましたので見てあげてください。

非常に清潔な工房内で、マローニさんのオイルは丁寧に仕上げられます
マローニ社のオリーブオイルは、開封直後は香りが弱いのですが、1週間くらいした頃から非常に華やかな香りがしてきます。ちょうど上質なワインが時間の経過と共に華やかな香りを醸し出すのによく似ています。その味わいも、しっかりしていているが、料理自身の味の邪魔はしない、懐の広いふくよかなものです。サラダに良し、グリルした肉にそのままかけるも良し、スープにひとまわししても良し、の万能選手です。トスカーナ州産のオイルにみられる、辛い後味のような強烈な個性はありませんが、何にかけても料理がひと味美味しくなりますし、味わいが軽いので脂っこくなりません。