ディアネーゼ谷は北側を高い山に囲まれていて温暖なのが特徴です。例えばイタリアは1985年に大寒波に襲われ、リグーリア州はもちろん、トスカーナ州なども-20℃になり、数百年の樹齢を誇った多くのオリーブの木々が凍り付き枯れてしまいました。しかし、このディアネーゼ谷では、全く寒波の被害がなかったそうです。その証拠に、私たちが訪問した2月の終わりでも、オリーブの摘み取りと搾油をしていました。温暖な谷で、じっくり時間をかけて熟されたオリーブの実を使う。これが他のタジャスカ・オリーブより味わいが濃厚な理由だと聞きました。
社長のヴァルターさんに、工場内を案内してもらいました。新設して1年半の本社兼工場の建物は、ボトルと同じく美しく、非常に清潔なのが印象的です。搾油は伝統的な花崗岩製の搾油機を使い、低温で圧力をかけるシンプルな方法で行っています。使うのは、創業の頃と同じく、ディアネーゼ谷のタジャスカ・オリーブのみで、実の油分は20~25%。また、オリーブオイルの生産・貯蔵を行う工房は、最新の設備が備わっていて、特に低温殺菌の工程は、状態が良く、雑菌繁殖の恐れのない製品を保証する重要な役割を担っているとの事でした。

後日訪問した際に目にした作業風景。非常に清潔で整理された工房内で、みんな手際よく黙々と仕事をする姿が印象的でした。
見学している途中に、その日の作業を終えた息子のティツィアーノさんも説明に加わってくれました。お父さんに似てがっしりした体格です。ここも他の生産者と同じく、社長自ら息子と一緒に現場で汗を流しているようです。
その日摘み取ったばかりのオリーブを見せてくれました。黒、緑、黄色がかった物など、タジャスカの特徴である色々な色が混じっています。オリーブの実のうち、大きくて緑色のものは塩水漬けなどに、小さいものや、熟した黒いものは搾ってオイルにするとの事です。オイルにするには、緑と黒の両方の実をミックスしたほうが美味しいと熱っぽく説明してくれるティツィアーノさんは、すでに一人前の職人の様です。

収穫されたばかりのカラフルなタジャスカ・オリーブ

絞りたてのオリーブオイルは、実に濃厚。このままの品質でお届けします